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第9回 | |
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gene(2) 隣ではエアロビクスが行われていて、皆が一斉に跳ねるたびにテニスコートも揺れた。脂肪ありあまる巨体を擁するおばちゃんが派手な食い込みレオタードをまとい、激しくダンスする様子が周りの注目を集める中、私はそれ以上の衝撃を感じていた。妻の友人は、私がこのスクールに通っていることを知っていたにしろ、二面のテニスコートで20人以上がプレイする中で私を見つけ声をかけてきたのだ。 仕事が終わり、帰宅した際にマンションの入り口で女性二人とすれ違った。その際に視線を感じた。私が郵便受けを開けていると、女性同士がひそひそと何やら話し出した。予感がした。まただろうか。 女性A「あの、江口さんですか?」 私「はい、そうですが。。」 女性B「今、2人でお宅にお邪魔したところだったんですよ。先ほどは奥様にお世話になりました」 女性A,B「やっぱり、お子さんに似ていますねー」 テニスコートで子供を抱いていると、初対面で、かつ最後の出会いとなるかもしれない女性にいきなり声をかけられた。 女性「お子さん、そっくりですねー」 私「はぁ、よく言われます」 女性「いやー、でも、本当に!奥さんじゃなくてあなたが産んだんじゃないの?(笑)」 私は父親似なので親子三代同じ顔ということになり、三人並ぶとよく笑われる。 いつものように週末の私有地テニスコート。青空の下、ボールを打つ音と喜怒哀楽の言葉がこだまする。私と妻が試合をしている間に子供の面倒を見てくれる仲間。いい人たちだ。30分ほどコートから姿を消していたが、居酒屋を経営するSさんらが赤ら顔をして子供と一緒に戻ってきた。まっ昼間からラーメン屋でビールか。とんでもない人たちだ。(^^;)「この子、飲ませたらビール飲むんよ。いやー、笑った」閉口するしかない。デタラメな人たちだ(^^;)。確かに昼間にテニス後に飲むビールは格別だが、非常にまわるのが早い。オヤジたちは上機嫌でフラフラになりながら無茶苦茶なプレイをしていた。 私はお酒にはとても奥手だった。学生時代はお金がなくてお酒どころか、日々の食にありつくのがやっと。ビールが苦手だったし、焼酎も嫌いだった。社会人になり付き合いができたといっても仕事が終わるのが遅く、疲れ果てた職場の雰囲気の中では飲み会は年に数回程度。 しかし、27歳で転職して現在の会社に入ると生活が一転した。仕事が終わると先輩たちから毎日のようにお誘いがかかるのだ。仕事が終わるのは遅ければ夜中の3時。それでも疲れを知らないパワフルな面々はお酒を絶やすことが無かった。天神で夜中4時の屋台。先輩たちが焼酎を飲む中、それを断れずにいるうちに焼酎が何とか飲めるようになった。この会社に入って初めてお酒を飲んでリバースし、幾度と無く終電のない時間にタクシーで帰る中で、少しずつはお酒に慣れてきた。たまに会う友達には「だんだんお酒が強くなっているなー」と驚かれている。現在、職場の隣の席には日本酒一升を空けることができる人がいて、その近くにはウイスキーのボトル3本飲まないと酔わないと豪語する人もいる。私はその人たちについていくだけだが、何とかギリギリ最後までつき合えるだけは鍛えてもらった。 しかし、よく考えれば私の両親は酒が強い。私は酒豪DNAが目覚めつつある成長過程にあるのだろうか。お酒に関する自分の限界というのが分かっているようで未だに分からないところもある。妻の家族も全員酒豪ぞろいで、妻の実家に行けば義理のお父さんがカクテルまで作り出す。(これが実に美味しい)私たちの子供もやはりそうなのだろうか。だからビールが飲めたのだろうか。 そんなある日、帰宅するとこの写真が机の上にあった。抱えているのは発泡酒の「ダイエット生」。普通は子供は苦くて飲めないと思うのだが。。血は受け継がれる。 |
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