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第10回 | |
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■ 日立鉱山電車廃線跡地紀行5 【スナックのネーミング法則】 |
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「多恋人」とか「来夢来人」とか「待夢」とか、いったい誰が最初につけたのか。小柳ルミ子あらためrumicoか。 店を持つというのは大変なことだ。一世一代。水商売を始めてからイヤな客にも文句を言わず、ふきとり用コットンを節約したりしてコツコツ貯めたお金で、ようやく自分のお店が開けるの! そんなときに、何の魔がさして「多恋人」などとつけてしまうのだろう。「恋人が多い」ママのもとへ、客がわざわざ通うのか。でもなぜか絶対あるこんな店名。誰かにはアピールする。 |
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| なんかもう廃線からものすごくズレてきたし、多恋人からもズレてきた。だから廃線跡を歩くのはやめて帰ろう。 と思ったら、「新天地」という看板を見つけた。写真では見えないが、建物の背面が花崗岩の蔵で、かなり大きな建物だ。側面には左右に10個ぐらいの出入り口あり。たぶん飲み屋横丁だったんだなー。 同じような造りの蔵を、板橋のエスビー食品で見たことがある。エスビーのスパイス蔵は、昭和10年にできた。もしかすると「新天地」も、そんぐらいにできた建物ではないだろうか。仕事帰りの鉱夫たちも、ここで飲んでたかもしれない。朱色の柱は、いかにもカストリ焼酎とか置いてそうないんちきムードをかもし出している。カストリは戦後か、まあいいや。 |
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夜になれば店があくのか聞き込みしてみたかったが、近所にひとけがなくあきらめ。夏休みにまた帰省した際の宿題を残して、廃線跡の旅はひとまず終了。今度は多恋人にも入ってみたいなー。ちらっと思った。 |
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