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第15回 | |
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| ■ ネット観光への挑戦 何気に、観光したい、と思った。 どこだって、いいんだ。 ![]() 浮世で蓄積したストレスの解消の場、お楽しみの場、明日への活力源となるべき楽しんでしかるべきものなのである。 楽しんで楽しんで楽しみまくってここぞとばかりに散財して日常を忘れるのである。観光業界が成り立とうというものだ。 俺は、それがしたい。久々にだ。やろうと思えばできる。 しかし、いざ鎌倉となればこれがたいそう難儀なのだ。 ます、準備だ。日帰りならそうたいした根回しや準備、荷造りは必要ないが、これが一週間とかそういうレベルになると代えの下着とか服とか、やれ歯ブラシ、やれお気に入りの抱き枕、やれ棍棒は薬草はと、普段気にしない仔細な事に気を揉まなければいけない。そしてたった一週間だというのに夜逃げ同然の大荷物になってしまうのだ。 俺はコンタクトを愛用しているので、そういうケア用品にも留意しなければいけない。しなくても死なないしちょっと困る程度だが、しといたほうがいいのは自明の理だ。 これが海外だとなお大変だ。日本とは勝手が違うだけあっていろいろ心配事がでてくるものなのだ。なあにそういうのはおのずと何とかなるもんなんだろうが、旅慣れしてない身をしては「最悪の事態」に備えるべく「備えあれば憂いなし」の格言にのっとってあれこれと備えちゃうのである。 腹が下ったらこれ、風邪を引いたらこれ、汗をかいたらこれ、足が痒いとこれ・・・日本のドライヤーはあっちで使えるの? あ、梅干しとかインスタントのラーメンとか味噌汁とかあったほうがいいよね。となれば醤油もマストだな。あ、ごはんも・・・いい加減にしなはれ、ってな感じだ。 荷造りだけで半日作業(かかる奴もいるんだ実際)。買い足したり、必要なしと間引いたり。部屋の中にはあれこれ物が散乱し、散らかしているんだか、荷造りしてるんだかわからない状態となる。 おっくうな話ではある。そういうのは至極当たり前の話で、別段大した事じゃない、それも一理だ。だが、面倒な事には変わりがない。「荷造りから旅は始まっている」とかいう「家に帰るまでが遠足」的論法で言い、これも楽しむべき要素だよ、と締めくくる向きもいる。結構だ。否定はしない。 だが、面倒な事には変わりがない。 面倒といえば、「移動」もそうだ。 特にゴールデンウィークの全国的観光、帰省ラッシュで、乗車率百パー越えの超満員新幹線、渋滞で時速一桁級のスピードでしか進まない車・・・こういうのに出くわすと、早く「瞬間移動装置」が実用化しないものかと切に夢想するのだ。特に、トイレが近いときはだ。瞬間移動装置なら、一足飛び。だが、転送途上でハエと合体したら困るのでやめとこう。 そこで、だ。 瞬間的移動、一足飛び・・・なら、あるじゃないか。 ![]() オンラインRPGがイメージに近い。その通り、現実に模した観光地をRPG風のフィールドとして構築し、そこをネット上に開放してユーザーに「観光客」として訪れてもらうのだ。 この観光地フィールドは緻密に作られており、現実にあるもののイメージをスポイルせずに忠実に再現されている。プレイヤーはどこへだって移動可能。どこの観光スポットへ行こうがプレイヤーの自由。時間軸があると面白いだろう。 史跡、景勝地などには、クリックに反応して出る説明文やグラフィック、ムービーはもちろん、仮想ガイドさんも巡回している。 サウンド面も可能な限り実際のものをサンプルしてBGMとして流す。川のせせらぎ、森林公園での鳥のさえずり・・・。 観光地には、プレイスポットがつきものだ。パラグライダーとか、スキー、テニスとか。これはミニゲームとして楽しんでもらえばいい。ランキングがあり、上位者にはご当地プレミアグッズをプレゼント、とか出来たら燃えるかもしれない。 オンラインで複数のユーザーが同じネット空間を共有しているのだから、「観光客」同士の交流も可能だ。ミニゲームの対戦はもちろん、旅は道連れや、リゾラバ、も可能。それがこうじてオフ会的リアル観光に発展するかもしれない。 観光といえば、ショッピング。オンライン・ショッピングも可能。 これは、実在の地元の店舗がネット出張所という形で店を構えており、そこに入るとショッピングへ。ご当地でしか買えない特産品が通販できるのだ。そこには店員さんが常駐しており、あれこれ説明、勧めたりする。値切りも可、だ。 仮想ホテル、ペンションなどでは、実際にリアル観光の予約もできる。 この仮想観光地へのユーザー登録後、「スターター・キット」がユーザーの所へ郵送されるとよい。 このキットには、ご当地の空気を閉じ込めた缶詰、もしくはそんなイメージの芳香剤、おすすめの食べ物(レトルトとかインスタント)、おすすめの温泉(まんま湯の花でもいい)をイメージした入浴剤などが梱包されている。これで無味乾燥なネット観光のたりない部分を補おうという次第だ。 かなり苦肉の策っぽいが、どうだろう。 ネックはやはり「実感」・・・。何事も実感に勝るものはない。それは単なる情報では伝わらないものだ。 全ての感覚をコントロールし、本当の「仮想現実」・・・「そこにいるような感覚」を見させてくれるインターフェースの登場が待たれる。 もしそれが実現したら、世界は、社会は、人は、どう変わるだろうか・・・。 とりあえず次の休みにどっかいくか。 |
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