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第15回 | |
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| ■ イギリスからの生還(2) 朝食はまずシリアルを食わされる。何種類か置いてあるので、適当にまぜて食べる。普通のシリアルと、乾燥させた豆やフルーツのようなものをまぜる。これはまぁ普通ですな。そしてイギリスの伝統的な朝食。パン、ジュース、ソーセージ、ベーコン、たまご、マッシュルーム、紅茶。ジャムは4種類。たまごの調理法と、パンの種類をきいてくる。普通に食べても食べすぎだ。しかも、やっぱりどれも味がいまひとつ。朝食だから味が極めて薄いのか、素材の味を楽しめということか。仕方なく塩をこしょうをふりかける。嫌な予感はさらに増幅する。 |
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車でイギリス湖水地方のウィンダミアからアンブルサイド、グラスミア、ケズウィックとまわる。湖だらけだ。iのPにとめる。iのPとは、つまり観光案内所の駐車場。この駐車場のシステムがすごい。パーク&ディスプレイというシステム。ここでは、利用する時間に応じたチケットを自動販売機で購入し、それを車の前のガラスのところに置いていくのだ。監視員が時々巡回してチェックしている。日本なら入り口と出口はゲートになっていて、出口でお金を払うところだ。果たしてどちらが合理的だろうか。 グラスミア湖の近くの駐車場にとめて、森の中を、そして丘を歩く。ほとんど木がなくて、山の一面が芝生のようになっている。特にライダル湖がよかった。湖がすごい。そしてなんといってもひつじがすごい。草ばかり食べている。一日中食べている。日が暮れても食べている。壁もすごい。山の上まで壁がある。この国では、壁で囲うことをウォーリングという。動詞なのだ。道の横に、山の上に、ずっと壁がある。どこまでも壁がある。ひつじのためにだけに壁がある。壁とひつじが目に焼きつく。 他人の会話を盗み聞きしていると、あいづちにアブソリュートを使う人がおおい。そう、日本にもよくいる「絶対、絶対」を連呼するタイプの人だ。彼らは自信に満ちあふれている。 桟橋で白鳥をしばらく観察。フェリーで対岸へ渡ってピーターラビット作者の住んでいた村、ヒルトップまでフットパス(遊歩道)を一時間歩く。この国では観光地のいたるところにフットパスが整備されていて、散歩好きにはたまらない。途中、ひつじのたくさんいる普通の農地を横切るところが最高だ。日本の遊歩道くらいに考えていたので、あまりの美しさに感動した。こんな景色は日本にはないだろう。 腹がへった。ウィンダミアに帰ってきてカルボナーラを食べる。 気を取り直して、バレー(谷)と呼ばれる地域へドライブ。これがすごい。湖から離れるに従ってどんどん様子が変わっていく。まるでゲーム「スーパーマリオ」をやっている時のように、ステージがころころ変わる。谷へついた時には「すげぇ!4−1だ」とかいって驚いていた。木があまりないが独特の地形が広がっている。とにかく丘を越えるごとに景色ががらりと変わるのがこの湖水地方の特徴だ。冬ならおおよそ通れないほど険しい道。山越えの道なのにガードレールがない。平地まで降りてきても、両側には例のひつじの壁が迫っている。そんなところを向こうから凄いスピードで地元の人が飛ばしてくる。運転に慣れていない人にはまったくおすすめできない。 どうしてもうまいものにありつけない日々を送りながらも、「そうだここは田舎だった」と気付く。明日はいよいよエジンバラ。エジンバラといえばスコットランドの三大都市の1つだ。うまいものの1つや2つ、きっとあるに違いない。 |
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