第3回
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 おまたへ。梅宮アンナです。うそですラメ夫です。石川氏のコラムでもありますように、こないだロスに行ってきました。名目上はショウの取材でしたが、自腹ということもあり、仕事という意識はほとんどなく、どちらかというと“美味しい料理を食べたり買物するついでに最新のゲーム事情を見る”といったニュアンスで臨みました。以前ロスに住んでいたことのある今井ちゃん(彼女とは同じ会社で働いていたこともある)のナビゲーションもあって、仕事を忘れ……いや、出発前から仕事だとは思っていなかったが……ずいぶん美味いモノに出会うことができました。しかし、今回はそんなアメリカで食した料理の話題ではありません。もったぶってみます。ただし、ヘタにもったいぶると急速に記憶が風化(または揮発)してしまい、当コラムのテーマとして取り上げられない可能性もありますが、それはそれで私の持ち味ということで。……持ち味?(涙)
 ところで、前回のコラムについて、本当にたくさんの方からお問い合わせをいただきました。まったくもって嬉しいかぎりです。そのお問い合わせのほとんどが、ご予想のとおり「その店はどこか? おいくら万円かかるのか?」というものでした。お答えしましょう。店の詳しい場所は言えませんが、渋谷駅から某坂を上る途中にあります。徒歩3、4分ほど。お値段はひとり約1万円。とろけるレバ刺や濃厚かつ鮮烈なユッケなどを含めてです。そんなに高くないと思いますよ、実際食べたら。なお、私は前回のコラムを読んだ高校時代の同級生を連れて、また近々その店に行くことになりました。みなさん、お店で会いましょう。

 さて、本題です。ここでは“高くて美味いモノ”ばかりを紹介するわけではありません。とてもチープでジャンクでありながら、とても個性的で美味しく深夜に突然食べたくなるモノも取り上げます。今回はそんなB級グルメの代表ともいえる食品の登場です。

 “ホンコンやきそば”という商品があります。S&B食品が地域限定で販売している袋タイプのインスタントなソース焼そばですが、これが本当にやめられません。なにが“ホンコン”なのかは全く理解できませんが、赤と白を基調とし、子供が描く典型的な中国人コック(細い目、ヒゲ、コック帽など)をあしらった袋を開けると、中には即席麺と青海苔が入った小袋が入っています。ソース焼そばでありながらソースの袋は入っていません。カンの鋭い方、あるいは食べた経験のある方ならおわかりですね。そうです、あらかじめ麺にソースが染みこんでるのです(厳密には製麺段階でソースなどを練り込んでいる)。調理の合理化なのか、オリジナリティの表れなのかは定かではないですが、この製法のおかげで独特の味を作り上げていることは確かなようです。

 しかし、そんなホンコンやきそばだからこそ、実は作るのが難しいのです。作り方自体はとても簡単なのですが。

1)フライパンに水を約1カップ入れる
2)水が沸騰したら麺を入れる
3)水分がなくなるまで麺をほぐす
4)皿に盛り、付属の青海苔をふりかける
5)食う
6)(゜д゜)ウマー

 一見誰にでも作れそうですね。ええ、作れます。作れますが、“うまく作る”となると話は別です。問題は“まんべんなく麺をほぐしながら水分をきちんと飛ばす”という点にあります。
 初めて作る人にありがちなのは、“麺が十分ほぐれる前に水分がなくなってしまう”というケースです。この場合、部分的に硬い麺が残り、食感のバランスが劣悪になってしまいます。
 逆に麺がほぐれてもなお水分が残っていると、麺の中のソースがフライパンの上に染み出、焦げだします。つまり、麺の味が薄くなってしまうのです。これは麺をほぐしきれなかったときの対策として時折使われる水の継ぎ足しを行なった際にもよく見られる現象です。
 確実にほぐす。しかし余計な水分は極力少なく。このふたつが満たされる調理法をマスターするには、軽く2、3袋は消費することになるでしょう。以前、6袋をあげた知り合いのコメントを読めば一目瞭然でしょう。
 「うまく作れるようになったころには、もうなくなっていた」
 この言葉が全てを物語っていると言っても過言ではありません。ホンコンやきそばビギナーの方は、麺を投入したら1分ほどフライパンにフタをして蒸らし、麺をほぐしながら中火で徐々に水気を蒸発させましょう。

 さて、味ですが、これがもう“安い味”という言葉がシックリきます。しかし、その“安さ”が唯一無二なのです。まるで駄菓子屋で売られる謎の成分でできたお菓子のような、ジャンクなケミカルテイスト漂う、なんだかとても懐かしい味です。しかもそれでいてしっかり“ソース焼そば”なのです。1袋ではちょっと足りない、でも2袋食べる気になれない微妙な量。身体によくなさそうだけど、おやつとして、つまみとしてヒョイと口にしたくなる中毒性。香ばしくてスパイシーな青海苔(白胡麻入り)も食欲をそそります。地域限定販売なのが非常に惜しまれます。

 北海道、東北、九州の一部での販売ですが、関東などでもドンキホーテなどで売られている場合がありますので(消費期限がギリギリな場合がほとんどですが)、見つけた際はぜひ一度購入して、その不思議な味に笑いながら感動してみてください。


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