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第8回 | |
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■謹賀新年 新春特別企画「暴れん坊将軍」 ちなみに、このWWF。パンダマークの世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature)ではなく、アメリカのメジャープロレス団体WWF(World Wrestling Federation)のこと。昨年は、このWWFの内幕をドキュメンタリータッチで描いた映画「ビヨンド・ザ・マット」が日本で公開された。福岡市ではミニシアター単館でのレイトショーのみだったが連日大盛況であったらしく、最終日に行った私なんて受付で「補助椅子でよろしいですか?」と尋ねられ、(高速バスなどに設けられているような補助椅子があるのか、この映画館。ほほぅー)などと感心して中に入ると、それはただの「丸いす」であったのだけれど、そんなことはちっとも気にならない面白さであった。 WWFは、自らカムアウトしているように、試合は脚本に沿って行われている。誰かと誰かが闘うにあたっての背景などをドラマ仕立ての映像で見せるため、プロレスファン以外の層にもアピールしまくっている。私なんて「これはお芝居」と分かっていながら、ストーリーの行方にものすごく気をもんだりしてしまうほど。 どうやら、ケーブルTVの「時代劇専門チャンネル」で「暴れん坊将軍」が毎日放送されており、1日3回、日曜日には1週間分まとめて6時間ぶっ通し、という念の入った再放送体制がとられているため、チャンネル変更中の「時代劇専門チャンネル」通過時、松平健にぶちあたるケースが多いのだ。そのサブリミナル効果により、ある日、私はついに、松平健の顔でチャンネルをとめることとなる。 で、初めて知ったのだが「暴れん坊将軍」って長寿番組なんですね。昨年、地上波で放送されたのが第11シリーズだったが、20年以上前から続いているのだそうだ。20年といえば、私が小学校、中学校、高校、大学と呆然と学業を修め、就職し、社会の現実に直面してちょいと失望したりしたけど気を取り直して人生ノン気に行くぜ、と思ったりするくらいの期間だ。その間、松平健は、ずーっと暴れん坊将軍だったんだなぁ。 ●「俺は天下の風来坊。貧乏旗本の三男坊、徳田新之助だ」 たとえば、町民に乱暴をはたらいている旗本を見つけ、「よさないか」などと止めに入った吉宗。「きさま、何やつ」と問われたときの返事は大体、これ。「俺は天下の風来坊」で以下を省略する場合も多々あり、つまり吉宗としては「天下の風来坊」を名乗りたい様子がいかにも世間知らずという感じ。そんなこと言われたら相手も「は?」と聞き返しそうなものだが、そのようなやり取りに発展しないところを見ると、相手としては別に吉宗が誰であっても関係なく「聞いてみただけ」といったところか。 ●「う、上様!」 たとえば、といっても、大体、悪の根源は、吉宗が日頃、お城で顔を合わせている部下の勘定奉行だったりする。物語もクライマックス、悪巧みを阻止すべく乗り込んでいく吉宗。おまえらの悪事は断じて許さん、なんて言いながらね。 この時、勘定奉行の脳裏にフラッシュバックするお城での吉宗の顔には、キリッとしているバージョンと、ぼーっとしているバージョンとがあり、ぼーっとしている吉宗を見ることができたりすると、何だか「へへ、今日はラッキー」な気分になるということもあり、毎度おなじみのシーンながら実は気が抜けない瞬間である。 というのも、松平健が一番かっこいいのが第1シリーズなのだ。今となっては信じられない細さで、役どころ同様、世間ずれしていない感じがにじみでているのが最高にいい。 それから、「暴れん坊将軍」のストーリーの必殺パターンを模索し、見つけ出したのが、この第1シリーズなのだ。思い付きでいろいろやってみていますという自由で流動的な緩さが、結構、話に切迫感を醸し出していて、以降のシリーズよりも断然面白い。必見。 |
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