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第5回 | |
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■ 忍法 眼力卍固め さて、とざいとうざい。雇われの身の危うさは昔も同じであります。 という不穏な空気ぷんぷんの時代に、軍学者・由比正雪(ゆい・しょうせつ)が、江戸の浪人・丸橋忠弥(まるはし・ちゅうや)らと徳川幕府転覆を狙い挙兵を計画。が、未然に情報が漏れて失敗に終わったというのが「慶安の変(由比正雪の乱)」。これが、映画『忍びの者 伊賀屋敷』の舞台である。 自分は「天下の浪人に味方する一匹狼」と名乗るこの忍者は、市川雷蔵扮する霧隠才蔵(きりがくれ・さいぞう)。といっても二代目才蔵。才蔵のせがれ、才助だ。 ここで、忍者メモ。 映画の話に戻る。 かつて初代霧隠才蔵は、島原の乱で徳川軍の総大将、松平伊豆守(まつだいら・いずのかみ)を討とうとするが失敗、その場で切腹し果てた。 表向きは「倒幕勢力 VS 徳川幕府(の知恵者、松平伊豆守)」、裏では「伊賀忍者の霧隠才蔵 VS 甲賀忍者」という図式のこの戦い。さて「慶安の変(由比正雪の乱)」は成功するのか!?歴史は変わるのか!?という話。 例えばこの映画の老中・松平伊豆守配下にある甲賀忍者のように、要するに主の命令通りに働かなきゃならないわけだ。自分たちの思いとは無関係に。 それに比べて、才蔵はというと、黒づくめの忍び装束で目しか出てないのにカッコいいのよ!市川雷蔵がさ! いや。 それに比べて、才蔵はというと、仕えるべき主人を失った「一匹狼」忍者なので、もはや自分の目的のために行動できる自由な身なのだ。影でいる必要はもはや無いといってもいいと思うのだけれど、それでも才蔵は、倒幕勢力の浪人や軍学者の由比正雪に言う。“自分は暗闇で動く力しか持たない。表舞台にたつのはあなたたちだ”ってね。影のまま生きて死ぬ、という忍者としての運命そのままに生きてしまうあたり、忍者というもの、そのものに非常にシビレてしまう私なのであるが、しかし。 この映画では、なんたって由比正雪がポイント! この人、“倒幕なんてワシ、関係ないもんね”の人だった。 しかし「そんな生き方が許されましょうか」と才蔵に熱く説教されてしまうのだった。 で結局、倒幕計画の一端を担うことになる由比正雪なのだけれど、倒幕勢力と時の権力の対立に巻き込まれていくにつれ、この人の本質が現われてくる。「気ままに暮らしていきたい」は本音では無かったのか、嘘だったのか、それとも自分でもよく分かっていなかったのか。 周りの状況に、自分の本心をあらわにされ、それに流されるってのは、私は、怖い。 市川雷蔵の美は、悲壮顔や悶絶顔にあり!と見ていた私ですが、目だけってのもうっとりよ!と発見。まなざしマニアにおすすめ。かも。 |
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